甘えたい




去年の12月ぶりの新木場サンセットだ!!!


今年から完全電子チケット化したおかげか、スムーズに2日間当選できた
新木場サンセットに2日間行けるなんて個人的には夢のようだった…

特に今年は出演者がかなり好きな系統に偏ってたので、電子チケットマジでありがとうという気持ち


1日目は昼頃東京に着き、一緒にライブに行く友達とかなりのんびり過ごしていた
のんびりしすぎてコーストについた頃にはコレクターズが歌い始めていた

スピッツ主催の別イベントでは何度かホールでのコレクターズを見てきたけど、新木場サンセットでコレクターズを見るのがひとつの夢だった
加藤さんはいつものモッズスーツではなく細かい銀のラメラメの「宇宙戦艦ヤマトみたいな服」(本人談)

加藤さん、身体もでかいが比例するように声がでかい
声量がえげつない、年齢を感じさせないとかそういうレベルではなく常人離れした声量
腸の奥底から声が響き渡っている

ロックミュージシャンとしてのポテンシャルを余すことなく発揮しながら、MCでは親戚の面白おじさんみたいになるギャップが最高

一応先輩バンドなのに主催のスピッツにめちゃくちゃへり下る
ほぼ毎年呼んでもらっている新木場サンセットのギャラで1年間凌いでいるという本気か冗談かギリギリのネタを入れてくる大御所…

新木場サンセットでのコレクターズは感謝とへり下りを込めて1曲スピッツのカバーを披露してくれる

過去にはロビンソンとクリスピーをやったらしく、クリスピーいいな〜めっちゃ聴きて〜と思ってたら今年は同じアルバムからなんとなんとなんと「ドルフィン・ラヴ」

選曲!!!憎すぎる
そしてこれがまたコレクターズにぴったりすぎるのだ
スピッツのドルフィン・ラヴは弾むような草野さんの歌声にホーンが入った、アルバムの色を強くするような可愛いポップソングという印象

コレクターズのドルフィン・ラヴはとにかく強い
原曲にはかなり忠実だが、歌声だけでこんなに曲の印象を変えられるのか…と衝撃だった
歌詞がドラえもんの道具のコエカタマリン(知らない人画像検索して)を使ったみたいに立体的なゴシックフォントになって身体にぶつかってくる

加藤さんが歌うことで「群れから離れたら化石を集めよう」の歌詞がドカーンと胸にきた
よく考えたら本当に意味が分からない歌詞だ
ただひたすら意味の分からなさが身体にぶつかってきた

コレクターズとスピッツのアルバムCrispy!、合いすぎなのである
バンドの色とアルバムが持つ当時の色が見事に重なる
来年は黒い翼とかどうでしょうか


次は今日のライブに来たかった大きな理由のひとつ、カネコアヤノ

個人的に弾き語りの印象が強い彼女だったけど、バンドセットでのライブはめちゃめちゃ「カネコアヤノ」というバンドだった(支離滅裂…)

かなり遠くから見ていたのでほとんど姿は見られなかったけど、ときどき人の頭の間から見える表情があどけない少女だったり今度は大人の女性だったりときには獣のようで、本当に不思議な人だと思った
私の中ではエレカシの宮本さんと重なる部分が多い

小さな3373ステージを一声目を出した瞬間にカネコアヤノのステージに変えていた

どの曲も儚さと痛快さが気持ち良くて、また聴きたいというよりまたこの気持ち良さを味わいたい!という感覚

あとはバンドセットのメンバーが全員強烈なインパクトで彼女の素朴さとのアンバランスさが面白かった
ゴリゴリのモヒカンのベーシスト、あの人の顔1回見たら一生忘れられない


キュウソネコカミはどのライブで見ても全力でキュウソネコカミやってんなー!と思う

ネズミくんの着ぐるみが可愛すぎて声を失った…けっこうでかい…


ズーカラデルも今日来たかった大きな理由のもうひとつ

最近曲の良さが広まりつつありもはやブレイク寸前といった感じがあったけど、本人たちはいかにも地方のインディーズ界隈の人感満々で自分が普段よく行く小さいライブハウスに出てるバンドマンって感じに親近感(勝手に)

何よりずっと見たかったズーカラデルを初めて見るのがこの新木場サンセットなことにただただ感動した
地方の若手バンドだからなかなか地元で見られる機会も少なく、仙台で見られるのはいつかなあと心待ちにしてたら最初に見るのがまさかの新木場サンセット、マジかよ

たった5曲入りの自主制作盤を身体に刻むレベルで聴き込んでいたのでそれが目の前で、新木場サンセットのステージで演奏されてると思うとかなり胸熱

それ以外の初めて聴く曲もすんごい良かったとしか言えない
上手い感想が全く見つからない

初めてのワンマンツアーの告知をカンペを見ながらしていて、まだワンマンもやってない若手バンドがこんな大きなライブハウスで大勢の前でライブをする機会を作るスピッツってマジなんなんだよ存在そのものが神に近いのに若手やインディー界隈への施しまでしてくれるなんて本当なんなんだ、これ以上憧れさせないでくれよ

問題のスピッツ、さらばユニヴァースは想定外すぎてアワアワしてしまった

ライブで聴きたい!と強く思ったことはなかったというか、ライブでやると思ってないから頭の中になかった
予想外のイントロが始まって曲名が出てくるまでただアワアワしてしまった

「今はエゴサとかしないんですけど」と強めの前置きをして当時自分についての書き込みを血眼で検索していたときに見た「草野マサムネの指輪って謎だよね〜!」という書き込みを見てサビの歌詞が出てきたのだと言う

去年か一昨年のツアーあたりからトレードマークとも言える右手薬指の指輪をしていないことが増え、ファンの中でまあまあざわついていたがその理由が手湿疹ができちゃうかららしい
50代から出る手湿疹というワード、なかなかくるものがある

さらばユニヴァースのライブ版は最後草野さんの弾き語りで冒頭のフレーズから「君はどう思ってる?」までを歌って終わる
こうやって終わるんだ…というライブで聴いたことない曲ならではの感動

そしてクライマックス導入の甘ったれクリーチャー
何を隠そう私がスピッツで一番好きな曲
3年前のファンクラブ限定ライブで初めて聴けたことで「ライブで聴くまで死ねない!!」という強い念から解放された気になってはいたが、やっぱり何回聴いても大好きになる一方だ

演奏が力強くゴリゴリのロックビートなのに歌詞が頼りなく愛おしいヘンテコなバランスが好きで好きで仕方ない…

真っ赤に照らされて目を伏せながら「甘えたい」って歌う草野マサムネ、これがお前のやり方か
加えてテッちゃんの低音コーラスがたまらない
この世のエロと神秘と美しさが凝縮されていてもうスピッツの世界から逃げられないような気持ちになる

毎年イベント恒例のカバーはやらないのか?と思ったらアンコールの1曲目がチャットモンチーのシャングリラ

過去にチャットと対バンしたときに披露されて、今年のチャットのラストライブに出演したときにやるのが最後だろうなあ、聴いてみたかったなあと思っていたのでかなり嬉しかった

想像してたよりかなりキーを落として歌っていたのと、スピッツ+クージーの5人で演奏するから曲の重厚感が増して圧倒された

スピッツのカバーは例外はあれど基本原曲に忠実に演奏するのが良い
それでもスピッツの音になるからなお良い


ライブ終わりに入った新木場のコメダ、閉店間際にもかかわらず神接客だったのですべてがサイコーで終わった


2日目の感想は気が向いたら書きます
新木場サンセット後にもいろいろありすぎて遠い昔のような気になってきてしまった
とりあえずミツメのプールは一生忘れない